他社値下げにも「影響ない」
ただ、「ゲーム業界は流行の変化も激しく、任天堂も消費者に飽きられるのではないか」「ゲーム機市場は飽和状態で任天堂も限界に突き当たる」との懸念もささやかれる。
高成長を維持するため、任天堂が年末商戦の主力ソフトとして12月から発売するのが「Wiiフィット」。利用者がボードに乗ってヨガなどの運動をすると、運動の正確度が判定され、肥満度も記録できる。健康志向の高まりを意識した商品で、任天堂の岩田聡社長は「ゲーム初心者から熟練者まで誰もが楽しめる」と「独走固め」に自信を示す。
また、ソニーやマイクロソフトは年末商戦に向けて相次いでゲーム機の値下げに踏み切り、巻き返しを図っている。だが、岩田社長は、前述の説明会で日米欧の販売状況のグラフを掲げ、「他社が値下げしても、独自の市場を形成しているWiiやDSの販売ペースには大きな影響は出ていない」と力説した。年末商戦はこれからが本番だが、業界では「任天堂の強さは変わらないだろう」との観測がもっぱらだ。