民主党の姫井由美子議員(48)が、民主党岡山県連から週刊誌報道などのスキャンダル報道に対する対応が不十分だったとして「厳重注意」を受けた。姫井議員は週刊誌の「不倫疑惑」報道に直接反論せず、一部のメディアにだけ露出してじわりじわりと「反撃」していたが、県連からは「特定のメディアを選別している」とも「お叱り」を受けた。
「不倫」の有無明らかにせず反撃
一部メディアにしか露出しなかった姫井議員が「厳重注意」を受けた
民主党岡山県連は2007年11月11日に開かれた臨時常任幹事会で、姫井由美子議員の週刊誌のスキャンダル報道への対応に問題があったとして同議員を厳重注意した。同県連は、姫井議員から経緯を聴取した上で、メディアへの露出の仕方に問題があったとして、
「姫井議員の一連の対応が、特定メディアだけを選別し、有権者と県政記者クラブから恣意的かつ不十分と受け止められる等、民主党県連が多年培ってきた県民との信頼関係への配慮を欠いた行為と判断された」
と公式にコメントを発表。「参院選で示された県民の負託に真摯に応え、議員活動に全力投球し、その職責を果たすことを強く望みます」としている。
姫井議員の「不倫疑惑」をめぐっては、週刊文春(9月6日号)が、交際相手だったとされる男性の実名暴露の形で「不倫」を報じたうえ、同誌はさらに9月13日号で「無邪気な寝顔写真」として姫井議員の寝顔や男性との「ツーショット」写真を掲載。姫井議員はスキャンダル報道については「ノーコメント」を貫いた。
一方で、民主党からの出演自粛要請があったにもかかわらず、07年9月2日に国会議員らが演じる演劇に出演。「姫は姫でもやんちゃな姫にございます」「ここに来ることを禁じられていましたが、誰に何を恥じることもございません」と劇中で語るなどの「お騒がせ」ぶりだった。
その後、姫井議員は一部メディアの取材にのみ答えて「反撃」。9月5日付のスポーツ報知の「独占直撃インタビュー」に対し、「(週刊文春の)記事が真実かどうかは、プライバシーのことなので」として「ノーコメントにしています」と答え、アエラ(AERA)(9月17日号)のインタビューにも「気になったのは、スキャンダルの仕立て方です」「ただ女性議員の不倫ということで、過剰に騒がれることに偏見を感じます」と答え、「不倫」の有無は明らかにせずに話している。
県政記者クラブから「クレーム」?
民主党岡山県連はJ-CASTニュースに対し、具体的に「特定のメディアだけを選別した」とは、「一例として」姫井議員がスポーツ報知とAERAの取材にしか応じなかったことだったと認めたうえで、
「姫井議員の対応とその相手(取材相手)が恣意的であったため、対応や説明が不十分だとの指摘が有権者や県政記者クラブからあった。議員個人の問題についての説明責任についてはご本人がお決めになることだが、県連としては議員を擁立した責任があるため、厳重注意した」
と述べる。姫井議員は処分決定前の口頭での聴取の際に、「厳重注意」について「受け止める」とした上で、県連の副代表を辞任すると申し出たという。辞任の申し出は11月11日付けで受理された。
姫井議員の事務所は厳重注意については「特にお答えすることはないです」とコメント。J-CASTニュースの「メディアを選別したのか」との問いには、「選別したというつもりはないです」と答えている。