「Xbox360」が「PS3」抜いた 有力ソフト離れが響く

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   マイクロソフトの家庭用ゲーム機「Xbox360」が、国内の週間売り上げ台数でソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「PS3」を抜いたことがわかった。ゲームファンの中には、「Xbox360はPS3より値段が安く、ソフトも充実しそうなので、この流れは変わらないのでは」といった声も出ている。

「PS3に比べ、ゲームタイトル数が相当揃っている」

「Xbox360」の人気が上昇している
「Xbox360」の人気が上昇している

   デジタルエンタテインメントビジネスのシンクタンク会社・メディアクリエイトの調査によると、2007年10月29日~11月4日の家庭用ゲーム機売り上げで、「PS3」が1万7434台に対し、「Xbox360」は1万7673台だった。メディアクリエイトによれば「Xbox360」が「PS3」を上回るのは05年10月発売以来初。ゲーム機「Xbox」シリーズは北米など海外では健闘していたが、日本国内ではSCE、任天堂が圧倒的強さで、また、日本のユーザー受けする有力ソフトが集まらないなどの理由から、将来に渡って普及するのは難しいとされてきた。

   マイクロソフトは「Xbox360」を07年11月1日に約5000円値下げし3万4800円に改定。ハードディスクを搭載していない「Xbox 360コアシステム」も2000円値下げし、27800円にした。そのため、多くのメディアは「値下げ効果が出た」との論評がもっぱらだが、それだけではないようだ。

   マイクロソフト広報はJ-CASTニュースに対し、

「PS3に比べ、ゲームタイトル数が相当数揃っていますし、ゲームメーカーさんに強力なソフトを次々とリリース頂いております。ハードの値段も手頃で、『遊びたい』と思ったときに『Xbox360にしよう』となってきているのだと思います」

と説明した。

   結局、ゲーム機が売れるかどうかは、ユーザーの遊びたいソフト数で決まってくるが、「PS3」が前機の「PS2」に比べ不振に喘いでいるのは、ソフトが未だに充実していないからだ。そればかりか、「PS」で人気だったシリーズが他社のゲーム機へ乗り換える例が起こっている。

   例えば07年11月1日に発売された「エースコンバット 6 解放への戦火」は、全世界約 960 万本売れた「エースコンバット」シリーズの新作だが、「Xbox360」独占リリースになった。「モンスターハンター3」は任天堂「Wii」への鞍替えが決まり、「ドラゴンクエスト9」は「ニンテンドーDS」用で出ることになった。

   また、「真・三國無双5」は、07年11月11日に「Xbox360」「PS3」の同時発売だ。

   また、07年に発売予定だった「PS3」用の「ファイナルファンタジー13」は、発売日が未定になるなど、発売スケジュールから姿を消すソフトも出てきている。

   あるゲームファンは、

「エースコンバットの新作がやりたくてXbox360を買ったが、三國無双の新作がやりたい人は、ゲーム機価格の安さで、Xbox360とソフトをセットで買うはず」

と話す。ちなみに、「PS3」も07年11月11日に値下げしたが、従来の20ギガバイトモデルは4万4980円、60ギガバイトモデルは5万4980円だ。また、新型の「PS3」の希望小売価格は39,980円だが、「PS2」用のソフトは使えない。

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