11月15日にボジョレー解禁 2500円に見合う価値あるのか

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需要減続き、高品質商品で巻き返し

   ところが、ボジョレーは最近、一時のブームに陰りが見えている。フランス食品振興会によると、ボジョレーの対日輸出量は2004年の104万ケースをピークに減り続け、06年は95万ケースに落ち込んだ。輸入元の各メーカーは、07年も、需要減を予測して出荷量を前年より減らす計画だ。サントリー、メルシャンは、それぞれ15%、24%出荷を減らすことを明らかにしている。両社とも、その理由について、「前年は店頭に残ってしまった商品も一部にあったため、今年は抑え気味にした」と説明している。

   さらに、2007年はちょっとした異変が起きている。まずは、ユーロ高による値上がりだ。輸入最大手のサントリーでは今回、ボジョレーの価格を前年より7~8%アップさせるという。メルシャンも、4%の値上げを予定している。さらに、アカデミー・デュ・ヴァン事務局長の立花さんによると、「今年は、夏場の気温が低かったため、どちらかというと(品質的に)難しい年」とのことだ。

   消費者も、割高感や品質を問題にするようになり、もはやボジョレーブームも終わりなのだろうか。これに対し、立花さんはこうみる。

「値段が高くても、いい作り手の付加価値が高いボジョレーなら、飛ぶように売れています。予約販売で品切れの商品もあるようですよ。軽いワインなので、天候で品質が劇的に変わるわけではありません。ユーロ高だからといって、極端に消費量は落ちないでしょう。1、2割のダウンはあっても、必ずしもブームが去ったわけではないと思います」

   輸入元各社でも、選ばれた地区のブドウを使って醸造したヴィラージュなど高品質なボジョレーに力を入れている。「高級なボジョレーの需要は、05年から高まっていて、ヴィラージュなどのラインアップを増やしています」とサントリー広報部の担当者。メルシャン広報IR部では、「値が高くても、有機栽培のオーガニック・ヌーヴォーなどを増やしています。いいものはいいと価値が認められています」と話す。

   もっとも、品質の高いボジョレーは、航空運賃やユーロ高を加えるとかなり値が張ることになる。熟成されたワインには及ばない中で、どこまで消費者に受け入れられるのだろうか。

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