「アベする」捏造疑惑こそ捏造? 東京新聞コラムの説明責任

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   「アベする」という言葉をめぐって、ネット上で「捏造されたものではないか」と批判が相次いでいるが、東京新聞のコラムが「捏造疑惑の方こそ捏造の疑いが濃厚だ」と主張している。しかし、その根拠は示されず、またまた騒動になっている。しかも、「アベする」を「流行語大賞」に熱烈に推薦しているのである。

記事で紹介する以前に公の場で使われているのは明らか

東京新聞コラムは「アベする」を「流行語大賞」に推薦している・・・
東京新聞コラムは「アベする」を「流行語大賞」に推薦している・・・

   「アベする」という言葉が広く知られるようになったのは、安倍晋三前首相が突然辞任したことについて書かれた2007年9月25日付朝日新聞の記事。この記事のなかで、コラムニストの石原壮一郎さんが「『アタシ、もうアベしちゃおうかな』という言葉があちこちで聞こえる。仕事も責任も放り投げてしまいたい心情の吐露だ」などと紹介した。ところが、インターネット上で、そのような言葉は流行っておらず、「捏造」ではないかといった指摘や批判の声が相次ぎ、石原壮一郎さんのブログも批判や中傷の書き込みが相次ぐ「炎上」状態に追い込まれた。

   川北隆雄論説委員が書いた東京新聞のコラム「一筆両談」(2007年10月29日付)は、この騒動を紹介した上で、「しかし、コラムニストが紹介する以前に公の場で使われていることは明らかなので、捏造ではない。つまり、捏造疑惑の方こそ捏造の疑いが濃厚だ」と主張。「私は、これを今年の『流行語大賞』に推薦したい」と熱烈にプッシュした上に、この「推薦」を「同賞を選定している自由国民社の審査委員会は、ぜひ、聞き届けて欲しいものだ」とまで述べている。このコラムは07年10月30日付け中日新聞(夕刊)にも掲載された。

   ネット上の掲示板「2ちゃんねる」では、「アベする」が9月25日の朝日新聞で紹介された時と同様に、このコラムを批判する書き込みが相次いでいる。それは、次のような具合だ。

「『俺らマスコミが流行らせたと思ったら、それが流行だろ?』と本気で思ってるから恐れ入る」
「アベなんて、知り合いにいくらでもいるから、常識的に考えれば誰も使えんだろ」
「捏造語大賞ならあげてもいいよ」
「公の場ってどこだよw」
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