「インデックス投信であれば、やりやすい」
ファンドの規模を拡大したいのであれば、追加設定して募集することもできる。「運用方針が近いからといっていっしょになれるほど、簡単ではない」(銀行系の投信会社の関係者)し、追加募集のほうがコストはかからない。「併合が進まない、時間がかかる」のは、このためでもある。
とはいえ、投資信託協会に「併合」の可能性を聞いてみると、日経225やTOPIX、日経300、またセクター(業種)ごとの株式指数に連動する「インデックス投信ですかね」と答えた。
たとえば、日経225株価指数連動型投信は現在47本ある。この中に「三井住友・225オープン」と「三井住友・日経オープン」があって、どちらも三井住友アセットマネジメントが設定した投信だ。前者は1998年11月11日に設定され、純資産総額は511億7700万円(07年9月末)。後者は2000年7月13日の設定で41億8700万円(同)。このように銀行系の投信には、親銀行が合併し投信会社も一本化したが、販売する投信商品は別々というケースが少なくない。それが今回の改正投信法の施行で併合できるようになったわけで、「身内」投信の整理が期待できる。なかでも、株価連動型などのインデックス投信であれば、指標に違いがあるわけではないので、「規模が大きくなり効率運用ができるのであれば、投資家の同意も得やすいでしょう」(投信協会)と話す。
銀行系などのファンドを含め、本数が多く、また似たような投信が乱立して、選ぶほうはよくわからなくなってきた投信だが、ある程度わかりやすく、選びやすくはなるようだ。