「将来的には、ガンダムのようなものを目指す」
それにしても、防衛省技術研究本部が展示責任を持つイベントの一部に「ガンダム」の名前を使ったのは、イベント用の「客引き」のための発想だったのだろうか。J-CASTニュースが技術研究本部の広報担当に取材すると、先進装備システムのことを「ガンダム」と以前から呼んでいる幹部がいたことが分かった。同本部の秋山義孝・事業監理部長だ。広報を通じて秋山部長に確認すると、「イメージとして個人的に(ガンダムという表現を)使っている」そうだ。防衛問題を扱う月刊誌「MAMOR」(扶桑社)4月号でも、秋山部長が先進装具システムの一部について「将来的には、有名なアニメ、ガンダムのようなものを目指すという意味でガンダムと呼んでいる」と発言している。「将来的には、巨大ロボットを作ることも視野に入れているのか」と聞くと、広報担当は「一般的に開発計画の将来的なことは回答できません」。
シンポジウムを担当する技術研究本部の企画課は「ガンダムというフレーズを使ったのは、堅いイメージの役所が行う発表会が少しでも分かりやすく親しみやすくなれば、という思いもあった」という。展示会場には、「ガンダムの実現に向けて」のコーナーにも説明担当係がいて、一般の人にも説明する。企画課担当者は「なんだ、ガンダムなんてどこにもないじゃないか、と怒る人もいるかもしれませんね」と少し心配そうだった。