有機ELに重点的に投資する
半導体生産設備の売却額は1,000億円強とされ、金融子会社の上場と合わせた調達資金は4,000億円を超す。ソニーは巨額資金を成長戦略の中心に据えるエレクトロニクス部門につぎ込む構えだ。
重点的な投資対象となるのは、究極の薄型テレビと言われる「有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)」。ソニーは12月、厚さわずか3ミリの有機EL(11型)を発売する。「『技術のソニー』が健在であることを証明」(中鉢良治社長)し、各社がしのぎを削る薄型化競争で主導権を握ろうとしている。
PS3も値下げで巻き返しを図り、ゲーム機事業は09年3月期決算での黒字化を目指す。ソニーの「完全復活」は、テレビとゲーム機のばん回にかかっている。