無理に悪役を演じる気「さらさらない」
西川さんの著書によると「西川家はもともと医者の家系」。父親も神奈川県で整形外科を開業している。本の中で、結婚相手に年収4,000万円を求める理由について、祖父のお金の使い方の影響を受けたとして「今でも『お金を稼げないやつ=バカ』だと思っているところがある」「誰だって、自分が『バカかもしれない』と思う男と結婚したいとは思わないだろう」と書いている。
ちなみに厚生労働省が07年秋にまとめた開業医の院長年収は、賞与を含み平均2,500万円強だった。また、07年度のプロ野球選手の平均年俸(開幕時支配下公示選手、外国人選手除く)で見ると、球団平均4位の阪神4,539万円と5位ロッテ3,711万円が4,000万円周辺だった。年収4,000万円は、相当大変な額である。
ネット販売「アマゾン」で本「年収~」のカスタマーレビュー欄を見ると「どんだけの人間に影響を与え傷つけると思ってるの?(略)あんたの言葉を借りて反論するよ。あんたブサイクだから生きる価値ないよ!」という反発がすでに寄せられていた。
西川さんの発言は、一定程度の反発は確実に出そうな物言いだが、本の中で「すべて納得して口に出した言葉だし、あれはテレビ用でしたとか、本音ではありません―なんて言うつもりは毛頭ない」「かと言って、無理に悪役を演じようなんて気もさらさらない」と、本気発言であることを強調している。一方、ところどころで自分の「弱さ」についても触れている。
西川さんの「毒舌」の背景にある真意を本の中で説明してもらう。その「毒舌」はやっぱり「女性の本音だ」と女性たちの共感を呼ぶ。そんな風に考えて出版を企画した、と本の発行元、小学館の編集担当者は明かす。男性たちも表面的な「毒舌」の裏にある女性の本音を知りたいという人がいるだろうと予測、「勿論反発はあるでしょうが」。
J-CASTニュースが07年10月26日、西川さんの近い親族の1人に取材した。この男性は西川史子さんについて「いたって普通の娘ですよ。普通です」と話した。挑発的なタイトルの本を出版したことについては「本人に任せてますので」。