家畜が逃げないようにするのが大変
同県の農林水産部では、苦労した点として、電気柵を設置するなど、家畜が逃げないようにするための方策が必要だったことや、飼うのに手間がかかることを挙げる。
そんな中でも、
「(草刈りに)かかる時間で言えば、機械を使った方が圧倒的に短いです。ただ、農家の高齢化や人材不足で農地の管理不全が進むなか、この方法は有効なのでは。家畜の糞尿をたい肥に出来る、という面もあります」
と話し、今後も意欲的に事業を進めていきたい考えだ。06年度には一時的なプロジェクトだったものを、07年度には県として事業化、すでに4地区で放牧が実施されている。
今後の課題は、家畜を飼うノウハウを広めていくことと、
「住宅地に近い農地に放牧するときに、鳴き声や臭いをどうするか」
なのだそうだ。