「タマ打ってまえ」は「具体的に確認が取れていない」
史郎氏は会見のなかで、「タマ打ってまえ」といった「反則指示」を行ったのかという質問に対しては、「指示はしてません」と即答。「あとはどう捉えようが、そっち側は自由やけど、俺らは言うてません」と「反則指示」を報じたマスコミを批判する様子ものぞかせた。もちろん、問題の試合の映像では「反則指示」の音声が確かに聞き取れるのに、である。
東日本ボクシング協会は2007年10月15日の理事会で、史郎氏の「反則指示」の音声を確認し、史郎氏に対する「無期限ライセンス停止以上の処分」をJBCに要望。JBCも同日、史郎氏への「セコンドライセンスの無期限停止処分」が下された理由について、
「当該試合のチーフセコンドとして、亀田大毅選手にルール違反を惹起させる動作を行った責任」
と正式発表している。
史郎氏の「反則指示」の否定はJBCへの反発のようにも思えるが、JBCからは驚きの答えが返ってきた。J-CASTニュースがJBC広報に問い合わせると、「タマ打ってまえ」という指示については「具体的に確認が取れていない」と言うのである。
「(処分は)トータルで判断したもので、言動に限らずセコンドとしてトータルに判断したもの。大毅選手が反則をしたので動機としての責任、セコンドとしての責任について下したものだ」
としている。
「反則指示」の音声を確認した東日本ボクシング協会はどう思っているのだろうか。大橋秀行同協会会長はJ-CASTニュースの「反則指示はJBCは確認してないらしい」という指摘に対し、「そうですか」と述べた上で、「(『反則指示』があったのかなかったのかといった)話が出てくるかもしれませんが、コミッション(JBC)の判断に従います」と話している。
「正式な謝罪会見は協栄ジムがやるもの」(JBC広報)
「謝罪会見の話は終結した。あとは協栄ジムの問題」(大橋東日本ボクシング協会会長)
ともすれば、このままうやむやのまま終結してしまいそうなこの問題。改めて「謝罪会見」が行われることはあるのだろうか。
幹部によれば、JBCの電話はパンク状態で、事務局職員が「ノイローゼ状態」という。