亀田父がアニメの台詞引き写し? 指摘の2ちゃんねるで批判の声

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   反則を指示したとして無期限のセコンドライセンス停止になった亀田3兄弟の父親の史郎さん(42)が、今度はアニメの台詞を転用したとして2ちゃんねるで話題になっている。テレビ番組で紹介された、長男の興毅さん(20)へ宛てた手紙の文面のことだ。著作権者は「問題視しない」としているが、道義的な批判が高まっている。

「侍ジャイアンツ」の台詞と手紙が酷似

「Jスポーツ」で紹介された史郎さん直筆の手紙(TBSから)
「Jスポーツ」で紹介された史郎さん直筆の手紙(TBSから)

   亀田史郎さんの手紙が披露されたのは、2006年8月7日未明に放送されたTBSの番組「Jスポーツ」。興毅さんが判定で勝ったベネズエラのファン・ランダエタ選手と大晦日に再戦する可能性があるとして、「緊急生決断」と題する特集の中だった。司会を務めたお笑いタレントの恵俊彰さんが、興毅さんの前で「7年前に書いた秘蔵レター」を朗読する形を取った。史郎さんが直筆した手紙の文面は、番組でも公開された。

   ところが、今になって、この文面が、日本テレビ系で1973-74年に放送された人気アニメ「侍ジャイアンツ」の台詞と酷似していると、2ちゃんねるで叩かれている。最終回に、巨人軍の川上哲治監督が、主人公の番場蛮に贈った台詞だ。こうした文面の酷似は、2ちゃんねらーの一人が見つけたとみられている。今回のバッシング報道をきっかけに、昔の話題が掘り起こされたらしい。

   史郎さんの手紙紹介の際は、アニメからの転用であるかどうかは番組で触れられていなかった。直筆の手紙は、いくつか誤字があるが、次のようなものだ。

「興毅ほんとうにおめでとう。お前はもう親父だけの者ではない。今や世界の亀田興毅になったんじゃ。それも山あり谷ありの厳しい勝負の道をひたすら歩み続けたからこそ今日の栄光が会った。しかしボクシングの道は終った分けではない。これから厳しいボクシング道が待ってる。興毅よ万文の山はいくつはばまおうとも戦陣の谷に何度も落ちようとも前え進め。最後に本当におめでとう。親父」

   司会者の恵さんがこの文をゆっくり読み上げると、興毅さんは、黙って聞いていたが、最後に恥ずかしそうに笑った。
   一方、侍ジャイアンツでの台詞は、こうだ。

「番場よ、本当におめでとう。おまえはもうジャイアンツだけのサムライではない。今や世界のサムライになったんじゃ。それも山あり谷ありの厳しい勝負の道をひたすら歩み続けたからこそ、今日の栄光があった! しかし、野球の道はこれで終わったわけではない。これから厳しい野球道が待っている。サムライよ、万丈の山がいくつ阻もうと、千尋の谷に何度落ちようと、前へ進め! その前途を祝って、もう一度言わせて貰おう。番場蛮、本当に、おめでとう! 巨人軍監督 川上哲治」

「一般的には著作権者の許諾が必要」

   史郎さんは、侍ジャイアンツの言葉を転用したのだろうか。J-CASTニュースでは10月16日、史郎さんが社長を務める「亀田プロモーション」に取材を申し込んだ。しかし、応対したマネージャーは、「前の話ですよね。この(混乱した)状況では、本人と連絡が取れないので、お答えできません」と話すのみだった。

   もし転用が事実なら、著作権者はどのように考えるのか。侍ジャイアンツを制作した著作権者のトムス・エンタテインメント(東京・新宿区)では、J-CASTニュースに対し、ライセンス部の担当者が「(文面の酷似を)見ている側がどのように受け止めるかということ。うちとしては、父から息子に送る手紙の中での私的引用の範疇に当たると考えており、問題視しません」と回答した。

   TBSとしては、アニメの台詞に酷似した手紙を引用の明示もなく紹介させられたことになるが、どう考えるのか。広報部の担当者は、まだ事実関係の確認は取れていないとしたうえで、「(たとえ事実だとしても)手紙を紹介した背景について分からないと、お答えしかねます」と話した。そして、「手紙は父親として息子への気持ちを綴り、送ったものだということです」ともコメントした。

   とはいえ、文化庁著作権課では、一般論としたうえで、「他人の著作物のコピーを公の場で使用する場合、著作権法上、権利者の許諾が必要になります」と指摘している。この手紙の場合は、たとえ無許諾が問われないとしても、道義的な問題が残りそうだ。

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