「煽りあいなら司法の信頼失う」という声
テレビ番組で弁護団への懲戒請求を呼び掛けた橋下徹弁護士は、この辞任騒ぎについて、J-CASTニュースの求めにコメントした。今枝弁護士の今回の辞任表明について、「まさに弁護人活動を自分のためにやっていることの表れ」と批判しながらも、「弁護人であっても被害者遺族に対して、また社会に対して一定の配慮が必要であることを認識されたのだと思います」と理解を示した。さらに、今枝弁護士がママゴト遊びなどの表現を批判していることについては、「弁護人が何かを主張する際には、一般常識に適う事実に即した表現を用いること(世間から全く受け入れられない表現を控えること)などは、世間がこれまで弁護団に対して求めていたもの」と同調した。
これに対し、今枝弁護士は、批判に対しては、「それは違う。被告のためにならないので、意見を言って直してもらおうと考えただけ」と反論。橋下弁護士が理解を示したことについては、「今までに比べて、わりと好意的ですね。すんなり気持ちよく聞けました」と話した。
ただ、こうした今枝弁護士の軟化はあっても、弁護団の「軟化」はかなり難しいようだ。今枝弁護士のブログでは、ほかの弁護士が元少年に対して、「今枝ブログは酷い」「君(元少年)から言ってやめさせろ」と言っていたことが暴露されている。これに対し、今枝弁護士も意固地だ。10月10日付ブログではあるが、「他の弁護人と連帯しない、私の個人的なスタンドプレーというご理解で結構です」と言い放っている。
ネットでは、今回の騒動を巡って議論になっている。ブログ「元検弁護士のつぶやき」には、次のような辛口コメントが続々寄せられた。
「何やってるんだか…。やめた方がいいとも、続けた方がいいとも思いませんが、こういう腰の定まらぬ動き方はよろしくないですよ(中略)しかしこれで、現在の主任弁護人以下がゴッソリ『やってられるか』ってなっちゃって『あとは今枝先生が好きにやればよろしかろう』なんて展開になったら、それはそれですごいかも」(中略は、編集部挿入)
「このまま弁護団の他の方々との煽りあいに発展するようなことがあれば、司法は決定的に信頼を損なうでしょう」
弁護団は、こうした声をどのように受け止めるのか。