日本メガバンクの損失は数億から数十億円と少ない
世界的な混乱は、9月にFRB(米連邦準備制度理事会)が、日本の無担保コール翌日物金利にあたるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を0.50%引き下げ、年4.75%にしたことでいくらか落ち着いている。それでも10月に入って、1日には米シティグループがサブプライムローンの影響で、第3四半期に60億ドル規模の損失を計上したと発表。同日スイスのUBSも40スイスフラン(約4000億円)を損失したと発表した。3日にはドイツ銀行が22億ユーロ(3630億円)の損失を、メリルリンチは損失が55億ドル(6435億円)に達したことを明らかにした。
日本のメガバンクでは数億円から数十億円と、欧米に比べれば影響は軽微だが、相次ぐ損失計上の発表で波紋が広がっていることは確か。その影響が日本経済にどのくらいのダメージを与えるか、エコノミストらは測りかねているようだ。
加藤氏は「海外経済の不透明感は後退している。(利上げは)早ければ12月」と話す。