10万円近くまで下がらないと本格普及は無理という声
東芝はまた、米国に続いて欧州でもHD-DVD対応の格安再生機を投入すると発表。いずれもかなりの投資を注ぎ込んでの巻き返しであり、東芝側は厳しい価格競争に腹をくくった印象がある。国内の年末商戦に向けても、価格をさらに下げて対抗することもあり得る。
ただこの規格争い、問題はなかなか消費者が飛びついてくれないことだ。ハードディスク駆動装置(HDD)など他の記録メディアにもハイビジョン対応の製品はあり、高価な次世代DVDに対して、消費者の「模様ながめ」が続いている。規格争いが長引けば、次世代DVDに対する期待感そのものが冷え込む可能性もある。販売業界では「価格が10万円近くまで下がらないと本格普及に向かわないのでは。両陣営とも苦しい消耗戦となりそうだ」(関係者)との声が聞こえる。