「選挙結果、そんなの関係ない」
「そんなの関係ねー」で思い出すのは安倍晋三前首相。9月24日、「KY(空気読めない)辞任」直後から入院していた慶応大病院で「痛々しい」程元気がない様子で会見を開いた。9月12日の辞任会見では、主な理由として民主党の小沢一郎代表に党首会談を断られたことなどを挙げたものの、実は最大の理由は体調不良だったと明らかにした。「在職中に体調について自ら語るべきではない」という美学に基づいた言動のようだ。「前の会見では本当とは違うこと言ったけど、そんなの関係ない」と開き直ったようにも受け取れる。07年7月の参院選の自民党惨敗を受けた上での安倍氏の首相続投表明も、「選挙結果、そんなの関係ない」といったに等しい。
そこで、「流行語大賞」の元審査委員で新語アナリスト、亀井肇さんに「そんなの関係ねー」は「時代の空気」を現しているのでしょうか、とJ-CASTニュースが聞いた。ところが亀井さんは「いかにも時代と関係ありそうですが、私はないと思います。単なるゲテモノ芸ですね」とばっさり。
これも流行っている「どんだけー」のフレーズには、「閉塞感の中、それを打ち破ろうとする元気さを感じる」。「どんだけー」がはやりすぎたため、「そんなの関係ねー」が「一時的な代替物」として浮上しているに過ぎない、という訳だ。
「そんなの関係ねー」の流行語大賞入賞の可能性についても「私が委員なら、ダメを出しますね」と手厳しい。
亀井さんに改めて質問した。小島さんと安倍前首相は、「関係ねー」というキーワードで、「強い関係がある」のではないでしょうか――。答えは「少し強引な発想ですね」。
確かにそうかもしれない。でも「そんなの関係ねー」!?