価格は5分の1、スウェーデン産が完売
大手百貨店でも、独自の判断で「中国産離れ」を決めたところもある。そごう広島店では、現在はカナダ産・韓国産が店頭に並んでいるという。同店の販売促進部では、
「お客様は安心・安全を大事になさいますので、(中国産を並べるという)わざわざ不安を与えるようなことをする必要はないのでは」
と話している。
一方、新たな輸入先を模索する動きもある。大阪・梅田の阪急百貨店では、8月末にスウェーデン産を売り出したところ、味と香りが国産品とそん色ないとされる一方、価格は5分の1程度という値頃感が受け、入荷した50キロが2日で完売した。中国産の扱いについては、
「バイヤーが、その時々で最適なものを仕入れています」(同社広報部)
と、特に方針は決まっていない様子だった。
さらに、8月31日の産経新聞によると、フィンランド産が築地市場に「上陸」したといい、スウェーデン産を追撃する構えだ。これまで、フィンランドのマツタケは食習慣の違いからこれまで放置されていたが、国立森林研究所が日本市場に着目、輸出が始まったという。品質もスウェーデン産と同等とされ、日本市場でブレイクの可能性もありそうだ。
そんな状況下で、中国産のシェアは、今後も低下しそうだ。