マイクロソフトと産経新聞グループが提携して2007年10月1日に新ニュースサイト「MSN産経ニュース」(http://sankei.jp.msn.com/)を開設するのを控え、07年9月25日、記者発表会が東京・大手町の経団連会館で開かれた。
マイクロソフト日本法人のダレン・ヒューストン社長(左)と産経新聞の住田良能社長(右)
マイクロソフト日本法人のダレン・ヒューストン社長は
「マイクロソフトでは、より先進的な『デジタル・ライフスタイル』を推進していきたい。今回のサイトオープンも、日本におけるデジタル・ライフスタイルを推進する上での大きな投資だ」
と、同社における新サイトの戦略的位置づけを説明した。一方、産経新聞の住田良能社長は、
「スクープでも紙媒体の締め切りを待たずに流していく、『ウェブ・ファースト』を実現したい。今回の提携を機に、ネットと紙の融合を加速させたい。ネットと紙の厚い壁を破壊しなければならない」
と述べ、新聞業界では半ば常識となっていた「スクープは紙媒体最終版の締め切りまでウェブには載せない」という慣習を、原則撤廃することを明らかにした。
紙媒体とウェブを、国内の新聞社では初めて一本化
また、同社では、07年夏に紙媒体の編集とウェブの編集を、国内の新聞社では初めて一本化、ウェブへの注力を進めたい考えだ。
新サイトでは、(1)従来は2ヶ月だった記事の掲載期間を原則6ヶ月に延長(2)写真の一部を特大の「壁紙サイズ(最大1024x768ピクセル)」で掲載(3)記事のそばに『メッセする』というリンクを設置し、同じ記事を見ながらチャットができる、といった特徴を持つほか、ユーザーの関心度の高い話題を特集した「トピックス」と呼ばれるコーナーも新設。掲載期間は無期限だという。
産経新聞のウェブ関連事業を担当する子会社「産経デジタル」の阿部雅美社長は
「(07年9月25日を)福田内閣組閣とともに、新しいネット報道を切り開いた日として記録されるようにしたい」
と意気込んでいた。