「覚せい剤」リタリン 「お手軽入手」は防げるか

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うつ病関連での処方はしないようになる

   摘発されるのは氷山の一角である可能性を考えれば、患者が薬物依存になる問題に加え「不正にドラッグとして使用する」目的のリタリンがかなり出回っていそうだ。

   事態の改善を目指し、リタリンの製造販売元ノバルティスファーマ(東京)はリタリンの「適応症」から難治性うつ病をはずす方針を固めた。9月21日に新聞各紙朝刊が報じた。適応症から外れれば、うつ病治療のためとしては医療保険が適用できなくなる。精神科関連の学会などと意見調整した上で決めるとしている。薬物としての乱用実態を踏まえた上で、ほかにうつ病対策の優れた薬が開発され役割を終えたという認識だ。リタリンは1958年販売開始という「古株」だった。ノバルティスファーマの広報担当者によると、海外でもリタリンは使用されているが、現在は「うつ病」治療として使用されているのは日本だけだ。

   「適応症からのうつ病除外」でリタリン乱用は防げるのだろうか、ほかに同様の薬物はないのだろうか。厚生労働省審査管理課は、リタリンは商品名で主成分は「塩酸メチルフェニデート」だと説明した。「ほぼ同じような薬」は他社の製品を含め「ないと考えていい」。新しいうつ病治療薬は、タイプが違うという訳だ。

   リタリンの適用症からうつ病をはずす効果については、監視指導・麻薬対策課が「保険の適用の有無に限らず、原則的にうつ病関連での処方はしないよう指導することになると思う」との見通しを明かした。インターネットで簡単に購入できてしまう現状については、広告規制は外国にサーバーを設置されると困難で「非常に残念だ」と苦々しさを口にした。さらに、ネットで買っただけでは買った方は罪に問えない、という問題点も残る。

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