「盛岡の地価はもともと高いんです」
岩手県盛岡市の地価は、この1年で5.7%下落した。市は「詳細な分析はこれからです。たしかに下落幅は大きいですが…盛岡は東北の中ではもともと地価が高かったんです」(企画調整課)と説明する。全国の県庁所在地のなかにあって、盛岡市は山林面積の割合が高く、その分住宅地の面積が小さいからだという。それを下落幅が大きい理由にするのはちょっと苦しいが、観光振興や「盛岡ブランド」の商品の認知度を高めるなどの施策で「人を呼び込む」ことで街の活性化を狙う。
6.9%下落した秋田市は、その下落要因について、「長期的にみると、ダイエーの撤退などがありました」(市勢活性化推進本部)と話す。現在、中心市街地活性化基本計画を策定中で、「下落傾向が続いていますが、だからこそ活性化計画を策定しているのです。それをつくり、実行していくことで地価の下落に歯止めをかけていきます」とし、下落幅が縮小していることを強調する。
東北は仙台市を除くと、どの県庁所在地の商業地も3.0%超の下落。仙台市の「ひとり勝ち」状態だ。