今や中学生の約6割、高校生の9割以上が利用している携帯電話だが、携帯電話で恋愛のありようも変わってきているのかもしれない。というのも、3割以上の中高生が「愛の告白」から「別れ話」までを携帯メールで済ましているようなのだ。学校の体育館の裏に呼び出して、校門の前で待ち伏せして、なんていうのはもう昔の話になりつつある?
中高生の34%が携帯メールで「告白」
もはや「告白」から「別れ話」まで携帯メールで済ませる時代?
携帯向けサイトを利用している中高生の34%が携帯メールで「告白」をし、40%が携帯メールで「別れ話」をする。こんな結果が、バンダイネットワークス、東急エージェンシーなどが9月12日に発表した調査で出た。
実際に相手に会って伝えると答えたのは、「告白」の場合は58%、「別れ話」は49%。実際に会って想いを伝える人の方がまだ多いが、「告白」「別れ話」という「一大事」は会ってするものだといった常識が、もはや現代の中高生のあいだでは「常識」ではなくなってきているようなのだ。
この調査によれば、中高生の携帯電話の1日の利用時間は、3時間以内が17%で最も多く、次いで多いのが5時間以上で25%。全体だと、中高生の半数以上が2時間以上携帯電話をいじっている。
「友達からメールが来たら、何分以内に返信するのがマナー?」という設問では、「即答」と答えた人が37%で最も多く、「5分以内」「10分以内」としたのがそれぞれ18%といった具合。中高生にとっては概ね「メールは即答」が常識のようだ。それだけ、中高生にとっては、携帯メールは重要な「伝達ツール」ということだろう。
調査は、携帯コミュニティーサイト「GAMOW」を利用する中高生を対象に、7月20日~21日に行い、2,891人から回答を得た。
一方で、携帯メールは中高生に限らず、その上の世代にとっても重要な「伝達ツール」になってきているのも確かだ。
携帯メール送信「1日10から30通未満」23.7%
MMD研究所が、07年7月19日に発表した「携帯電話の利用に関する実態調査」によれば、パケット定額制に非加入の人に「携帯メールの送信数」をたずねたところ、「週に数通」と答えたのは8.6%で「1日1~5通未満」が37.5%だった。
一方で「1日10通以上」とする人は、半数を超えており、「1日5から10通未満」は25.2%、「1日10から30通未満」23.7%、「1日30から50通未満」が7.3%、「50通以上」は7.8%、となっている。
同調査は、7月6日から10日までの5日間、モバイル19サイトのユーザーを対象に実施したもの。(有効回答数は9,584人、10代:18.0%、20代:28.0%、30代:33.4%、40代:17.2%、50代以上:3.4%)
このなかで、どれくらいの人が「告白」や「別れ話」といった「大事なメッセージ」を携帯メールで伝えているのかは分からないが、
「母親の携帯を見ていたら、父親から『今日も愛しています』というメールが来ているのを見た」(28歳会社員)
「友達が携帯メールで告白して、『30分前に会ってなかったっけ?』という返信が来たらしい(笑)」(32歳会社員)
といった声も聞かれている。ある意味、直接自分の口で伝えにくいメッセージを伝えるのに「ケータイメール」は重宝しているということだろう。もはや、携帯メールは恋愛の必需品になりつつあるのかも(?)。