年金だけじゃない公務員ネコババ 生活保護費着服も横行?

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2006年以降だけでネコババ1億円超

   福岡市では、06年12月にも生活保護費170万円を着服したとして、市職員を懲戒免職し、後に刑事告発した。この際は、内部で発覚した後も組織ぐるみで隠そうとしたとして、上司ら7人も停職などの処分を受けた。ほかの自治体でも同様の例は決して珍しくない。新聞各紙の報道によると、06年に発覚した生活保護関連の着服だけでも、福岡県飯塚市(740万円)、神奈川県厚木市(4,150万円)、和歌山県橋本市(2,000万円)などで明らかになっている。05年も04年も複数の事案が発覚している。

   厚生労働省社会・援護局の指導監査室によると、自治体職員の生活保護費着服の処分例は、その都度報告を受け分析しているが、統計的に数字をまとめた資料はない。防止策は、03年に「ケースワーカーが現金を扱うこと」を原則禁じるなどの内容をまとめ、自治体側へ示した。その後も毎年の担当者会議で「相互牽制機能の強化」を強調している。

   長年に渡る公務員による年金ネコババが総額3億5,000円を超えることが分かったのは、つい最近のことだ。生活保護関連費は大丈夫なのか。社会・援護局の別の課の担当者は「そんなひどい事態ではないと信じたい」。しかし、06年以降に新聞報道で明らかになった分だけで、ネコババ額は1億円を優に超えている。

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