スキャンダル説も急浮上
一方、「スキャンダル説」は、思わぬところから上がってきた。9月12日午後3時10分配信の毎日新聞のネットニュースが、なんと「<安倍首相辞意>『週刊現代』が『脱税疑惑』追及で取材」とすっぱ抜いたのだ。そこでは、「週刊現代」編集部によるとして
「安倍首相は父晋太郎氏の死亡に伴い、相続した財産を政治団体に寄付。相続税を免れた疑いがあるという」
と書かれていた。「週刊現代」編集部は、安倍首相サイドへの質問状の回答期限を、奇しくも首相が辞任会見した12日午後2時としていたという。
本当なのか。J-CASTニュースが、事実関係を確かめようと、講談社の「週刊現代」編集部に取材した。すると、加藤晴之編集長は
「毎日新聞の書きようは違うし、コメントを見て下さい」と電話で話した。毎日の記事は数時間後には消えてしまったが、加藤編集長は次のようなコメントをFAXしてきた。
「本誌取材班が数カ月間取材・調査をしてきた成果である『安倍首相の相続税3億円脱税疑惑』を今月15日土曜日発売号で報じることが、政界で話題になっていることは聞いています。すでに安倍事務所にも取材の申し入れを終えています。その記事が安倍首相を辞任に追い込んだのではというメディアからの取材が、本誌編集部にも多数入っています。記事の詳細は15日発売の『週刊現代』で報じます」
この脱税が事実とすれば、退陣の大きな理由になる。J-CASTニュースでは、確認しようと、国会と山口・下関の安倍事務所に取材を申し入れた。が、国会事務所はだれも電話に出ず、下関事務所では、電話に出た事務員が「責任者が、今ちょっと手が離せません。申し訳ありませんが、改めて下さい」と話した。