「アルフレッド大王」「石田三成」といった歴史に関する修正が多い
とはいえ、820件余りの修正の多くは、朝日に直接関係ない項目だ。例えば、「日経ラジオ社」の項目では、05年3月28日、日曜深夜にピンク映画などの音声を流したりポルノドラマを放送したりしていた成人向け番組について
「近隣諸国でも聴取できるため、『国辱もの』との批判もあった。」
と付け加えていた。この表現は、現在も部分的に残っている。
知的な関心がある人が多いのか、朝日内部からは「アルフレッド大王」「石田三成」といった歴史に関する修正が多い。その一方で、「池脇千鶴」のような若い女性俳優、「武蔵中学校・高等学校」などの学校、といったように、自分に関心のある項目への修正が見られる。もし、社員が関わっていたとすれば、社内設備を使ってプライベートなことをしていた人が多いことになる。
朝日は、このような点をどう考えるのか。J-CASTニュースが9月11日、広報担当者に連絡して質問メールを送ると、広報部から「社内規定により、社内ネットワークの業務外使用をかねてより禁止しています。おたずねの『ウィキペディア』への件につきましても、本日改めて全社員に注意喚起をしています」とのFAXが返ってきた。「820件余りもの修正を仕事の合間などにできるのか」「『改めて』なら、最初に注意したのはいつか」などと再質問しても、「お気持ちは分かりますが、回答したことがこちらのすべて」と繰り返すばかりだった。
もっとも、新聞は朝日ばかりではない。読売新聞社は、「WikiScanner」日本語版にプログラム開発者の「お勧め」として名が挙げられており、検索すると朝日より多い850件余りもの修正がなされていた。