「今までの規定では何とも出来ないんです」
「北海道マラソン」の主催者である北海道陸上競技協会によれば、平沢選手は06年の大会で、「のり子大好き」を「所属名」として登録。終始、ユニフォームの胸に書かれた「のり子大好き」がテレビ画面に映し出されたこともあり、日本陸上競技連盟などから「好ましい所属名とは思わない」との判断がなされ、「のり子大好き」は団体名と認められなくなった。そのため、平沢選手は日本陸連に登録しないで「未登録」の部門にエントリー。陸連に登録していないため、「日本記録を更新しても、公認されない」のだという。北海道陸上競技協会はJ-CASTニュースに対し、「走力はなかなかのものなんですよ」と平沢選手のマラソンランナーとしての資質を評価するものの、
「(「のり子大好き」は)団体名というより個人のメッセージですからねぇ。でも登録していない以上、今までの規定では何とも出来ないんです」
と話す。また、大会関係者からも「テレビにうつる方が大きな目的なんじゃないか」という声も聞かれるが、なんとも手の打ちようがないというのが主催者側の正直なところのようだ。一方、平沢選手はマラソンでの「記録」よりも「愛」を取った、ということになりそうだが・・・。
ネット上では平沢選手の「活躍」は評判を呼んでおり、ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の「ミクシィ(mixi)」では、一方では「もっと早く走れるのではないか」といった指摘もあるが、「すごくステキ」「愛のために頑張って」などと「マラソンのなかで愛を叫ぶ」平沢選手に対して賞賛の書き込みが相次いでいる。
(9月10日午後9時追記)
平沢直樹選手はJ-CASTニュースに対し「北海道マラソン」について次のように述べている。
「『のり子大好き』はテレビ中継しない大会でもつけて走っているので、テレビは関係ないです。目立ちたいだけで前半だけ女子選手についていく選手がいますが、(女子選手にとって)走りにくいだけです。私は、ペースメーカーや風よけとしてエスコートしてあげられたらいいなと勝手ながら考えて走りました。でなければ、意図的に(トップの選手の)前で走れないです。テレビに映ったらラッキーだなというのはありますが、(「愛のために」)目立ちたいというモチべーションでは、過酷な練習はできません。北海道ではベストタイムが出せないので、ほかの大会ではベストタイムを目指します」