「拳銃」向けられた人いない! 高校生ビンタ事件の真相

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車内には友人のほかだれもいなかった

   高校生に注意したのと、最初から暴力を振るったのではまるで違う。ところで、本当に、暴力を振るうほどの迷惑行為が電車内であったのだろうか。

   この点に関して、J-CASTニュースでは、相鉄本社に取材して、注意した車掌の証言を求めた。すると、高校生が車内にいた当時の意外な状況が分かってきた。同社の広報担当者によると、概略は次の通りだ。

   高校生は、友人と2人で二俣川駅に停車中の電車に駆け込んできた。そして、友人が座席に寝転がり、高校生は扉付近でホームに向けて例の拳銃型ライターを構えていた。そこに、たまたま、車内巡回中の車掌が通りがかり、「止めて下さい」と声をかけた。高校生は、「すいませんでした」と車掌に謝り、ライターをバックにしまい、友人も起き上がった。特に口論などはなかったという。

   火曜日の午後10時半ごろだったが、横浜駅方向に向かう上り線であったため、乗客は少なく、車掌の証言によると、高校生がいた車両は誰もいなかった。電車は急行待ちをしていたが、ホームにもほとんど人がいなかったという。

   相鉄の広報担当者は、J-CASTニュースに対し、「拳銃型ライターを向けられて困った人がホームにいたわけでもないようです。しかし、拳銃のようなものを持っていたので、当然車掌は注意しました」と話す。隣の車両にいたという小磯巡査長については、車掌は知らないという。

   小磯巡査長は、乗客に迷惑をかけたことに憤ったというよりも、高校生が反省していないように見え、その後を追って短絡的につかみかかったらしい。

   このような点は、高校生が乗客に拳銃型ライターを向けていたという報道とも違う。前出の広報県民課報道係は、J-CASTニュースに対し、「『身内をかばっている』との声もあるようだが、当初の説明でも巡査長に甘いことは話していない。巡査長がウソをついていたという話でもない」と釈明している。

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