投資に興味なかった一般人が投信を買うきっかけになる
エコファンドが増えているのは、「環境問題は世界的な課題であり、優れた技術を持っている企業は、将来の成長性も期待できるため」(中堅証券)という事情がある。また、「各家庭でも、環境対策に取り組んでいる人は多く、『環境保全』や『温暖化対策』をうたえば、一般の投資家にも訴えやすい」(大手証券)との声もあり、投信を販売するうえで便利だという要因もありそうだ。
環境という身近なテーマの投信が提供されることで、投資には興味がなかった一般の人が投信を買うきっかけになるという利点もある。しかし、「購入する際には注意が必要だ」との指摘も多い。一つのテーマに絞った投信は、投資先が限定されるため、広範囲の銘柄を投資対象とする投信より、通常はリスクが高くなってしまう。「ブームに乗って手軽に買うのは控え、何のためにエコファンドを買いたいのかをじっくり考えるべきだ」(市場関係者)との声も聞こえる。