内閣府、総務省、NHK 職場で勝手にウィキペディア改ざん

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「路上生活者」の表現を「ルンペン」に書き換え

   言論の自由に敏感であるべきメディアからの修正疑惑も、発覚している。NHKからのアクセスでは、「武田信玄(NHK大河ドラマ)」の項目で05年7月11日、次のような文言が削除されていた。

「第1回~第3回放送までは海老原哲弥が書いた題字が使用されていたが、海老原に対する盗作疑惑が浮上し、第4回以降は現行の題字に差し替えられた」

   このほか、NHKの事業に対するPRとも取れる文言への書き換えも見られた。

   TBSでは、自局の番組についての記述で「低視聴率にあえいでいる」との表現が削られた。細木数子さんのバラエティー番組「ズバリ言うわよ!」の項目では、くりぃむしちゅーのメンバーが言う「朝勃ちトーク」の部分などの削除が見つかった。中には、同局女性アナウンサーの項目に、「下ネタが得意」との表現が書き加えられたり、ある地区の項目で「路上生活者」の表現が「ルンペン」に書き換えられたりしていた。

   07年8月30日時点でのJ-CASTニュースの取材に対し、官庁やメディアによって対応は分かれた。

   これまでの取材拒否の姿勢とは打って変わって、迅速・明快な対応だったのがTBSだ。同局の広報担当者は「(WikiScannerで検出された)IPアドレスは、TBSのものと確認しました」と明言。「外部の人が使える共通端末があり、TBS関係者によるものかどうか分からない」としながらも、「ルンペン」と書き換えられたことについては、「差別用語であり、不適切だと思う」と述べた。

   また、「(書き込み、編集は)業務の一環ではないが、休み時間などに局のパソコンでアクセスしていたとしたら、セキュリティー感覚に疎い」とした。ただ、同局関係者が事実関係以上に書き込むことには、「よく知っている関係者が記述を充実させるためにならいいと思う」と肯定的に捉えた。

   一方、WikiScannerの有効性に否定的な回答をしたのが、内閣府だ。報道室担当者は、J-CASTニュースの取材に対し、「それがどのようなものか承知していないので、こちらでは事実関係確認などのコメントはできない」との答えだった。NHKの広報担当者は、IPアドレスの特定には8時間かかるとして、「ご指摘を受け、調査します」と答えた。また、法務省は、広報担当者から入管局に電話を回し、入管の担当者は「広報が答えることだと思うが、こちらに下りてきた」といい、混乱した様子だった。

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