アルバイト不足は、小売・流通と飲食業がひどい
ほかのコンビニはどう対応しているのか。ローソンは、各店舗が個別に行っていたアルバイト面接の日時設定などの作業を軽減しようと、07年春から実験的にコールセンターを設置した。店舗の代わりに面接日時の確認などをする。アルバイト希望者とのやりとりを、店舗側のアルバイトにまかせたため行き違いが生じることもあったといい、店側の負担軽減とともに、希望者を「逃さない」体制をつくる目的がある。
また、サークルKサンクスは、アルバイト募集について、本部が携帯電話の専用求人サイトを立ち上げる援助を07年4月から始めた。求人を希望する各店舗が無料で利用することができる。本部の広報担当は「人手不足は地域差があるものの、深刻な問題の1つと受け止めている」とサイト導入の背景を語った。少しでも気軽に手軽に応募してもらおうという狙いだ。日払い制度の導入については「話が挙がったことはない」と答えるにとどまった。
アルバイト情報「an」ブランドなどで知られる「インテリジェンス」によると、アルバイトの人手不足が深刻なのは、小売・流通と飲食業だ。コンビニについては、全般的に飲食業などと比べ、「時給に割安感があるのが一因」。しかし、コンビニ各店舗の競争が激しく、時給の大幅な引き上げは困難な情勢だ。コンビニに限らず全般的にバイト料は高止まりで頭打ちの傾向にある。一方、セブンイレブンが導入する、こま細切れ勤務・日払い制については、若い働き手には人気がある形態で、深夜の飲食業などで06年ごろから導入が始まっていた。「バイト料値上げ以外のバイト集めの工夫の仕方として、(細切れ勤務・日払い制の)コンビニ業界への導入も遠くないとみていた」という。