「さくらパパ」こと横峯良郎参議院議員の「不倫」「賭けゴルフ」報道をめぐって、民主党が議員に「厳重注意」していたことが明らかになった。ワイドショーやネット上では、「辞職すべきだ」という声が大勢だが、横峯氏はここへきて「報道は事実と異なる」などと主張しているようなのだ。
民主党が本人に「厳重注意」
横峯氏は「スキャンダル」で民主党から「厳重注意」された
民主党の鳩山由紀夫幹事長は2007年8月24日、この日行われた記者会見で、週刊新潮(2007年8月30日号)に「不倫」や「賭けゴルフ」を報じられた横峯良郎氏について、厳重注意したことを明らかにした。
会見のなかで、鳩山幹事長は「本人や本人サイドの関係者と接触した」とした上で、
「報道内容と事実のなかにかなりの『乖離』が見られる。したがって、今、横峯議員が『弁護士と相談の上、対処したい』と申しており、党としてはこの話を踏まえて、本人が弁護士と報道精査してどのような対応をとるか、見定める必要がある」
と述べた。ただ、鳩山幹事長は、横峯氏が「(週刊誌に報じられた)一部の事実を認めている」とし、報道と事実が異なると主張している点について「早い段階で、本人自身の言葉で明らかにしなければいかんと思う」と近々に横峯氏にマスコミに対して説明させる考えも口にした。
07年8月22日発売の週刊新潮(07年8月30日号)は、横峯氏には07年1月まで交際していた「半ば同棲状態」の愛人がおり、この女性に対して、国会議員になれば秘書の給与を国が出してくれるとして、秘書になることを持ちかけていたほか、1打1万円の「賭けゴルフ」で多額の掛け金を「巻き上げ」、さらには愛人に対して首を絞めるなどの暴力をふるった、などと愛人の証言を交えて報じていた。
横峯氏は、同誌の取材に「1度ならずエッチした事も事実です。全て僕の不徳の致すところで反省しています」「賭けゴルフは確かにやっていました」などと答えていた。さらに当該の週刊新潮の発売前に「週刊誌に報じられた過去の軽率な行動については、反省するところもあり、家族からも叱責を受けました」となかば報道内容を認めて謝罪するかのようなコメントも発表していた。
一転して「報道内容が事実と異なる」と主張する横峯氏の対応には不可思議な感じもするが、すでにワイドショーやネット上では「辞職すべき」との声が大勢になってきている。
このままだと「辞職」か「離党」迫られる
会見に先立って2007年8月24日に放送されたテレビ朝日系番組「スーパーモーニング」のなかではもっぱら民主党の「遅い」対応が槍玉に上がり、ジャーナリストの大谷昭宏氏が「違法行為、明らかに法律違反をした人間が謝って済む問題じゃない」「お辞めいただくのは当たり前」と述べたほか、民主党の河村たかし議員も横峯氏が報道内容を認めた場合は「離党」が適当との見方を示した。さらには、07年8月23日に行われたイベントで大仁田厚元参院議員にも「すっぱり自分から辞めたほうがいい」などと指弾されている。
ビッグローブが行っている「横峯氏は議員を辞職すべき?」としたアンケートでも07年8月24日夕方時点(605票)で、「辞職すべき」は80.5%にのぼり、「辞職は必要ない」としたのはわずか16.4%と、「さくらパパ」には厳しい現実が突きつけられている。