「お手伝いさんという意識で、地位が低く見られている」
これまで、介護労働者は、定着率の悪さが問題視されてきた。介護労働安定センターの調査では、介護労働者の過去1年間の離職率は20.3%で、5人に1人の割合に上っている。このうち、就業から1年未満の人は、実に42.5%を占めた。その背景には、施設職員やヘルパーらの低賃金・長時間労働の実態がある。特に、ヘルパーは、非正社員が53.7%を占め、移動、待機、書類作成時間に賃金を支払っていない事業所がそれぞれ3~4割もあった。
ミクシィの会員間でも、このニュースは話題となっており、ある介護専門職女性は、日記の中で、
「土地によって違うのでしょうが、下に書いてある額…
この仕事で貰ってる人殆どいないと思う。
(15年以上のキャリアの人は貰ってるかもですが)
え?ケアマネ26万?
Kちゃん…そんなに貰ってる?(ここで聞くなって)
とにかく福祉の業界はこんなに良くないです。
時間外手当出ないし。サービス残業が当たり前です」
と打ち明けている。
こうした実態に加え、利用者による暴言、セクハラなどの行為が施設職員、ヘルパーらの介護現場離れに拍車をかけているようだ。介護労働者をサポートする活動をしているNPO法人「全国介護者支援協会」の関係者は、J-CASTニュースの取材に対し、次のように答えた。
「ヘルパーはお手伝いさんという意識が強い利用者がいて、地位が低く見られています。私も利用者の相談に行って、『気に入らない』とオムツを投げられたことがあります。また、利用者の権利意識が強くなっており、サービスが悪いと言って現金を投げてくるケースもありました。これでは、介護労働者は、生活を背負ってなかったり、生きがいがなかったりすると、すぐに辞めてしまいます。だから、まず、介護労働者の社会的な認知度を高めなければいけないでしょうね」