「現状では5,000円以下は難しい」とメーカー側
また、地デジチューナーの毎月の出荷台数は7,000~9,000台程度。07年6月までの累計出荷台数は34万2,000台で、デジタルテレビ(1,398万5,000台)の40分の1以下。数量が出なければ、量産効果で価格を安くすることも難しい。
06年8月、国内で初めて地デジ対応の簡易型チューナーを発売した「ユニデン」(東京都中央区)は「機械を安く作っても特許料の問題もある」と指摘。また、07年7月に、業界最小・最軽量のデジタルチューナーを発表した「マスプロ電工」(愛知県日進市)は「テレビ番組表、データ通信など、かなりの機能を削って2万円程度にした」と話す。ともに「現状では5,000円以下は難しい」との考えだ。
ただ、アナログ停波を2年後の09年に控えた米国では、60ドル(約7,000円)程度のデジタル受信機が登場しており、日本でも、アナログ停波が近づけば、価格競争を仕掛けるメーカーがあってもおかしくはない。停波直前の「駆け込み需要」を含む、消費者の動向の把握がカギになりそうだ。