NHKの歌番組「みんなのうた」で放送されている「おしりかじり虫」が、大人気になっている。07年7月27日に発売されたCDやDVDが品切れに。NHKサイトからの有料ダウンロード数は2万を超え、歴代の「みんなのうた」の中でも断然トップ。ミクシィ(mixi)にコミュが作られていて、「だんご3兄弟」(公称出荷枚数約380万枚)を抜くのではないか、とまで言われている。
「おしりとおしりでお知り合い」
ユーチューブにもアップされ、50万アクセスを超える勢いだ
「おしりかじり虫」は、顔が体の数倍大きいアリのような奇妙な妖精(虫)が主人公。軽快なメロディーに乗って人間のおしりに噛み付く。
「おしりとおしりでお知り合い」「かじられちゃってチョーいい感じ」「かじってナンボの商売だ~」などのコミカルな歌詞やセリフが登場する。他人との「距離」「遠慮」で漠然とした疎外感のある現代社会に現れ、妖精が「おせっかい」して人間の尻に噛み付く。妖精に噛み付かれると元気になり、踊り出し、みんなが仲良くなる、というわけだ。
NHK広報によると、当初は奇妙な妖精が尻に噛み付くのを幼児に見せるのは、「お行儀が悪いのではないか」という苦情も来たのだという。しかし、
「ストーリーを説明するとみなさんに納得していただけた」
とJ-CASTニュースに話す。放送開始は07年6月で、初めは幼児に人気だったが、母親、父親もハマってしまい、現在では「みんなのうた」を見る機会の無い層まで広がっているそうだ。放送は07年7月で終了する予定だったが、07年9月まで延長された。
一度聴いてしまったら病み付き
「mixi」には07年6月2日にコミュが作られ、07年8月16日までに1500人を越えるメンバーが集まっている。メンバーたちは「おしりかじり虫」の魅力について、
「3歳の娘がおしりかじり虫大好きです。それにつられて家族全員ハマりました。歌といい、キャラクターといい最高です」
「あれは一度聴いてしまったが最後!! 病み付きになる☆☆」
「おしりかじり虫を初めて聞いたときはおかしくて仕事中なのに笑いを堪えられませんでした」
などの感想が書かれている。また、同コミュには「あなたはおしりをかじる派?かじらない派?」というアンケートがあって、「かじる」が39%、「かじらない」が2%、「いつかはかじろうと思っている」が17%という結果になっている。
メンバーの中には07年7月で放送が終わったと勘違いしている人がいるが、07年9月まで延長が決まり、それでも人気が衰えない場合、NHKは再延長も検討している。