人気ユニット「AAA(トリプルエー)」のメンバーが米国の観光地の岩に落書きをしていた問題で、AAAがCM出演していたハウス食品が、消費者の問い合わせに対して「CMの出演タレントが不快な思いをさせた」ことについて陳謝し、所属事務所に対して遺憾の意を申し入れていたことがわかった。
所属事務所にも遺憾の旨、申し入れ
落書きの余波が広がっている
AAAはハウス食品のデザート「フルーチェ ハンディータイプ」のCMに出演しているほか、AAAの曲が同社製品「フルーチェ」のCMにも使われている。このことから、今回の落書き騒動について消費者から同社に問い合わせのメールが寄せられ、それに対する返信のメールで、AAAの行動について詫びたものだ。「フルーチェ ハンディータイプ」のCMの放映は東日本地区では2月26日~(西日本地区では3月19日~)5月6日で、CM放映が完了している同社としては、思わぬ「とばっちり」を受けた形だ。
同社「お客様相談センター」から送信された文面では
「弊社製品『フルーチェハンディータイプ』TVCMの出演タレントにつきまして、ご不快をおかけいたし、深くお詫び申し上げます」
とした上で、
「このたびの行動につきましては、弊社といたしましても遺憾に感じており、所属事務所に対してもその旨、申し入れております」
と、騒動について遺憾の意を伝えたことを明らかにしている。さらに、
「なお、本件につきましてのご意見、ご質問は、以下のお問い合せ先で承っております」
とした上で、所属事務所であるエイベックスのカスタマーサポートの電話番号とメールアドレスが記載されている。「突き放した対応」と見る向きもありそうだが、ハウス食品の広報・IR室では
「本件の経緯、事実関係についての詳細を把握されているという意味で、所属事務所様のご連絡先を記載しております」
と経緯を説明している。なお、同社では返信したメールの件数は明らかにしていない。
これ以外にも、ネット上では、ある「落書き事件」をめぐり、事件とは関係ないAAAへのバッシングが進んでいる。
別の落書き事件で裁判官が激昂、それも余波が
事件の概要はこうだ。
大阪・ミナミの繁華街、アメリカ村で07年5月5日、落書きが約80ヶ所で見つかり、防犯カメラに若い3人の男が赤や黒のスプレーで落書きをしている様子が映っていたことから、商店街が情報提供を呼びかけ、警察が捜査していた。その結果、5月10日になって、山田寿彦容疑者(当時23)が「新聞などで大騒ぎになり、怖くなった」として大阪府警南署に出頭、器物損壊の疑いで逮捕された。共犯の2名も5月14日に逮捕され、3人とも起訴された。
朝日放送(ABC)によると、8月6日に開かれた公判で、被告3人が反省の弁を述べたところ、安永健次裁判官は激昂し、
「落書きを、自分を表現する芸術とでも思っているのか。君たちの 反省なんて、裁判所は、もはや知ったこっちゃない!」
などと述べたという。
ネット上では、この厳しい態度に賛同する声も少なくなく
「AAAも裁いてください」
「この裁判官にAAAを説教してもらいたい」
といった声も挙がっている。本来AAAはこの事件とは全く関係ないはずだが、思わぬ余波を受けている形だ。
なお、検察側は、3人の被告に懲役1年6ヶ月を求刑した。