「ホンダは国内市場を見限った」と見る販売店も
レクサス店を持つトヨタの販売会社の間では、2007年3月期決算でのトヨタ車販売減による赤字転落の危機を、レクサスの販売がカバーしたという話が広まった。
ホンダの販売会社の経営者からみればうらやましい限りだ。国内の新車市場が縮小していく中で、ホンダの販売会社経営者が抱くプレミアムブランド・アキュラへの期待は高くなった。経営者はアキュラ店の開業による経営の安定化を目論んでいた。アキュラ店のスタッフになることを切望する従業員もいた。
ところが、である。プレミアムブランドの創設という点では先陣を切ったホンダなのに、その国内導入に関してはライバル・トヨタに5年以上の遅れをとる事態になってしまった。しかも国内新車市場そのものが成長する可能性が低いため、アキュラの「延期」は、そのまま「中止」に変わる恐れさえあるのだ。
ホンダの国内販売会社は3チャンネルの一本化を国内販売体制の規模縮小と捉えている。そこにアキュラの延期が加わったことで、販売店経営者の中からは「ホンダが国内市場を見限った」との憶測さえ出始めている。