現在18歳以上の利用者の年齢制限を緩和?
その上で、井上さんが笠原社長にインタビューした際、「ミクシィをマーケティングのプラットフォームにしたい」と、ユーザー特性を生かして広告ビジネスを展開したい意向を示していたことを指摘。この目標達成が覚束なくなっているのではないか、と指摘する。一例として、同社が広告プログラムとして提供していた、NTTドコモの「公式コミュ」が06年6月に「炎上」し閉鎖に追い込まれたことを指摘し、こう続ける。
「『安全神話』の崩壊で、企業が(広告)キャンペーンを打ちにくくなっています。さらに、『ユーザー数は1,000万人以上』とされてますが、活発に利用されているのは、その半分以下ではないか、とも言われています。これが『ユーザーの反応が薄い』ということにもなりかねず、広告営業は苦しくなるのではないでしょうか」
逆に広告を伸ばしていくためには
「常にフレッシュなユーザーを抱えていくことが必要です」
との見方だ。
これに符合するように、決算会見で笠原社長は、モバイル向けにゲームやアバター(仮想空間上でのユーザーの分身)を導入したり、現在は18歳以上とされている利用者の年齢制限を緩和する可能性を示唆している。まさに、新たに若年層ユーザーを開拓するための施策と言えそうだ。当分は、試行錯誤が続きそうな状況だ。