「マイミク切り」できなくて ミクシィ楽しめなくなった人々

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   ミクシィ(mixi)内での友人を「マイミク」と呼ぶが、その友人と縁を切る「マイミク切り」に悩む人が増えている。気軽に「マイミク」登録したものの、不都合なコメントを書かれたり、秘密をバラされたり、実生活にも絡んでこようとしたりなど、困った状態になっているのに、関係を「切る」ことに躊躇しているのだ。「ネット上の付き合いって、リアルよりも神経使う」という人もいるほどだ。

「(切る)場面になると罪悪感とかすごい」

「マイミク切り」に悩む人が増えている
「マイミク切り」に悩む人が増えている

   「mixi」で「マイミク」になるには相手の許可が必要だ。「マイミク」になると、こちらと相手の写真がホームページトップにある「マイミク一覧」に掲載される。また、「マイミク限定」にしている非公開の日記を読むことができ、日記に対しコメントもできる。
   「マイミク限定」にしている日記には、親しい友人にしか話さないようなディープな内容が書かれている場合が多い。「マイミク」を安易に増やすと、相性の合わない人も紛れ込み、様々な「悲劇」が起こっている。合わないならば関係を切ってしまえばいいのだが、なかなか切れない。切った後でトラブルも起こっている。ブログを検索すると「マイミク切り」について悩む多くの記事が見つかる。

   あるブロガーはこれまで誰とでも「マイミク」になり、その数は160人以上。しかし、本当に親しいのは10人。

「(日記は)私生活をすごく詳しく個人情報垂れ流しまくりで書いてるから、信用できる人にしか見せられないような日記を書いてる」

   そんな日記を親しくもない人に読まれていることに違和感を持った。しかし、「マイミク切り」になかなか踏み切れない。

「マイミク切ったり拒否したりする身分じゃないことも理解してるし、ホント毎回そーゆー場面になると罪悪感とかすごい」

   また、「『マイミク』にコクってフラレタ」、というブログもある。ふった相手が、未だに日記を読みに来ている、とし、こう書いている。

「あれだけはっきり断っておいて、また訪問するか?マイミク切りたいけど大人気ないし。そこんところは気を利かせてよ。切ないじゃん」

   また、「マイミク切り」したという内容のブログもある。

「切ったマイミクさんは正直日記がつまらないから。それでいて絡むことを要求する。気を引こうとするタイトルで、やれ『結婚した!』だの、やれ『妊娠した!』だの」

   一応断りを入れて「マイミク切り」したのだが、「お礼参り」のメールが来たという。

「ネット上の付き合いって、下手なリアルな人付き合いよりも神経使うかも・・・」

「相手によって『切り方』を使い分けたほうがいい」

   「マイミク切り」をした後に嫌な思いをした人もいる。価値観の違う人の日記を読むことが苦痛になり、「mixi」から送られてくる「新着日記」にその人の名前を見つけることさえ鳥肌が立つようになった。そして相手に無断で「マイミク切り」をしたら、

「何か理由があるなら一言言ってくれたらよくない?」

と言って来た。それだけではない、相手は新しいブログを開設し、そこで、

「私のことをわけのわからん人扱いし、もう関わりたくない、と断言していたようで」

と、反撃をくらった。

   「mixi」はもともと、身内で仲良くグチったり、ナイショ話をする役割の場所だった。それがユーザーが1000万人を超え、20代、30代では会員になっていないのが珍しい状態になった。閉じられた空間という意識が希薄になり、相手の素性もわからず「マイミク」を増やした結果、「mixi」が居づらい場所になった人もいる。
   「マイミク」に気を使い、ホンネを日記で書けなくなり、欲求不満解消に別のブログを新設する人も出ている。

   「さすが!と言わせるmixi徹底攻略」「660万人のためのミクシィ活用本こんな使い方があったんだ!」などの著書がある作家の高橋暁子さんはJ-CASTニュースに対し、あまりにも相性が悪い場合は切ってかまわないが、

「相手によって『切り方』を使い分けたほうがいい」

とアドバイスする。切った後も顔を合わせる可能性がある場合などは、切る理由を記したメッセージを送る。もしくは切った後にトラブルが予想される場合は、あえて切らずにいることも必要だという。そして「マイミク切り」に悩まないためには、相手からのマイミク申請を断る勇気を持つべき、とし、

「簡単に申請を受けないこと。相手がどんな人かを熟慮することが大切だ」

としている。

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