北京市は「大パニック」、誰も肉まん食べなくなった
一方で、日本のワイドショーのコメンテーターやネット上の書き込みなどからは「捏造だとする報道が捏造なのでは」
「実際に段ボール入り肉まんはあったはずだ」
「単なる中国政府の見せしめだったのでは」
といった見方もある。
しかし、北京にいるメディア関係者はこうした見方には否定的だ。中国の大手新聞社「経済日報」の王建鋼さんはJ-CASTニュースに対して次のように語る。
「(「段ボール入り肉まん」報道後に)北京市当局は真相究明のためにかなりの調査をしたと思います。北京市工商局などは、調査をして『段ボール入り肉まん』がなかったことを公表して、記者に『本当はあったんじゃないか』と物凄く追及されました。それでも自信を持って『なかった』と主張してましたから。私の得ている情報では100パーセント(北京テレビの)『捏造』だったんだと思います」
王さんによれば、「段ボール入り肉まん」報道で北京市は「大パニック」に陥り、誰も肉まんを食べなくなった。むしろ、こうしたパニックを受け、北京市や中国当局は「火消し」に躍起になり、警察からは徹底した捜査が行われたという。
もっとも、ヤラセや捏造の類いは中国のテレビ局では頻繁に行われる。
王さんも「テレビで謝罪を見るのは初めて。日本と違って(中国のテレビ局は)間違っても訂正すらしないですから」と明かす。今回は、「ヤラセ体質」のテレビ局のスクープが計らずも国際的な反響を呼び、番組担当者が逮捕される事態にまで発展してしまったようだ。