若者の「車離れ」が原因という説も出る
日本自動車輸入組合の説明では、「輸入車販売が伸びない一番の理由は、携帯電話などその他の支出が増えた若者が『車離れ』し、車に興味を向けなくなっているため」という。
そうだとすると、国産車の不振の理由とまったく同じことだ。
「安さを求めて軽自動車か、高くても高級ブランドの欧州車という日本の自動車市場」(販売関係者)の動向に、変化が起きているのだろうか。
もしも、今年下半期も高級輸入車の販売がパッとしないようなら、国内の消費のトレンドが変調をきたしている可能性がある。はたして下半期はどうなるのか。
下半期になって販売が回復する要素はある。
BMWミニの新型「ミニONE」が発売されたのが5月、メルセデス・ベンツの新型「Cクラス」の発売が6月下旬と、人気車のベーシックモデルの投入時期が上半期終盤だった。とくに、ベンツCクラスは先代モデルが発売された初年には年間1万2,000台を売るヒットだっただけに、モデルチェンジ後への期待は高い。
また、日産自動車が5月に発売した英国生産のSUV「デュアリス」の受注が1カ月半で1万台突破と好調だ。日本メーカーの逆輸入車の久々のヒットが、下半期の全体の数字を押し上げる可能性もある。
同組合は「下半期は新車投入が多く予定され、通年の販売台数は前年並みの水準に戻るのでは」と期待している。