日本マクドナルドが好調だ。「メガマック」に続く「メガてりやき」の導入効果もあり、2007年6月の全店売上高は6月としては過去最高を記録した。既存店(13カ月以上開店)だけを見ても前年の06年6月と比べ13%と2ケタの伸びを示した。
「メガてりやき」とアイスデザートが押し上げる
マクドナルドのHP。メガてりやきを紹介している
日本マクドナルドホールディングスは2007年7月10日、6月の「月次セールスレポート」を発表した。既存店売上高は、前年同月比13.1%増だった。対前年同月比は、06年2月からプラスを続けているが、中でも07年4月の15.6%に次いで高い伸び率だ。07年6月は、全店売上高でみても対前年同月比15.0%増。額は未公表だが6月としては過去最高額で、07年1月から6カ月連続して同月比過去最高額を更新している。
広報担当のマクドナルドのコミュニケーション部によると、07年6月が好調だった原因は、「メガてりやき」の販売を6月8日に始めた(07年7月19日まで)ことが大きい。07年1月に限定販売が始まり、そのボリューム感で人気を博した「メガマック」の第2弾。「メガブラザーズ」の「一員」で、「てりやきポークパティ」(肉の部分)を2枚使う「分厚い」バーガーだ。
6月20日から実施されている地域別価格制度下でも、全国一律330円(税込み)は変わらない。実売個数は公表していないが、「メガマックの勢いそのままに好評を頂いている」という。
広報担当が次に挙げた理由は、新しいアイスデザート「マックフルーリー」の扱い店拡充だ。ソフトクリームに砕いたクッキーなどを載せてかき混ぜた「新しい食感」のデザートだという。07年4月末から地域限定で展開し始め、6月にほぼ全国的に広がった。
地域別価格、マイナスの影響は少ない
ほかにも、07年4月上旬に1,000店を突破した24時間営業店が、6月末には1,220店を超えるなど増えていることや、一部のバーガーや飲み物が対象の「100円マック」を継続していることも好調を支えているとしている。
6月20日に始まった地域別価格の影響についてはどう分析しているのだろうか。地域別価格は、人件費や出店費用がかさむ都市部は値上げし、一部の地方では値下げする制度。導入時は東京や大阪など4都府県1,250店で値上げし、宮城や島根など5県の130店で値下げした。2,440店は据え置いた。単品で最大40円の差がついた。
広報担当によると、制度導入は6月20日だったため、データが少なく「まだ影響を分析する段階ではない」。7月以降の影響はどう見ているのか尋ねると、「お客様に(新制度を)納得頂いているのか、継続して見極めていきたい」と慎重な言い回しで答えた。とは言え、6月の売り上げ実績を見る限り、少なくとも大きなマイナスにはなっていない模様だ。