結婚する男性に「3高」(高収入、高学歴、高身長) を求めていたバブルのころは、夫の年収は「1千万円以上必要」と平然と言い放つ人が多かった。でも、最近の調査では、女性が結婚相手に望む必要最低年収が400万円~500万円に下がっているのだそうだ。いったい何が女性の意識を変えてしまったのか。
同年代の男性に年収600万円以上が見つからない
「年収妥協ライン」は「最低400万円以上」の回答が最も多かった
オリコンの転職・求人サイト「オリコンキャリア」が、07年6月29日に発表した「未婚女性が望む結婚相手の希望年収」によると、「結婚相手に望む必要最低希望年収」で最も多かったのは、「500万円~700万円未満」の40.3%。次に多かったのは「300万~500万円未満」で31.7%。
恋愛・結婚サーチ会社マッチ・ドット・コム インターナショナル リミテッドが07 年1 月18日に発表した「第15回 match.com愛の調べ~結婚条件編~』によると、女性が求める「年収妥協ライン」は「最低400万円以上」が46%でトップ。「600 万円以上」が38%と続く。「妥協ライン」がバブル期に比べだいぶ下がっている。
「独女通信」の編集部はJ-CASTニュースの取材に対し、このアンケート結果について、もちろんホンネは、夫の年収が高いことに越したことはないのだという。ただ、「アンケートには希望年収を控えめに答えているのだろう」とコメントした。
控えめの回答が出ているのは、「格差社会」が影響しているのだろう、と分析している。マスコミは、漫画喫茶で寝泊りし日雇いの仕事に出かける若者を特集したり、周りの同年代の男性を見ても、年収が600万円以上というのはなかなか見つからない。そのため必要最低年収の希望が400万円~500万円で歩留まりしてしまう。
「三手」(手伝う、手を取り合う、手をつなぐ)が条件
さらに、
「男の人に養ってもらおう、という女性が減り『働き続ける』ということが前提にあるため、二人の年収を合わせていくら、という考え方になっています」
という。その代わりに女性が結婚する男性に求めるのは、バブル期の「3高」から、「三低」(低姿勢、低リスク、低依存)に変わり、最近では「三手」(手伝う、手を取り合う、手をつなぐ)になっているのだという。男性にとって「経済力」で女性の気を引く時代ではなくなっているようだ。
「オリコンキャリア」のアンケートは、07年5月31日から07年6月4日にかけて、「オリコン・モニターリサーチ会員の、20代、30代、40代の女性各150人、合計450人のうち、未婚者に対してインターネットで調査したもの。
マッチ社のアンケートは、20 歳から39 歳の独身男女502 人 を対象に結婚観調査を06 年10 月に実施した。