制服の警官が、コンビニで買い物を許される例が増えている。これまでは「公私混同」「さぼっている」などという誤解を避けるために「自粛」してきた。それが「解禁」された形だ。その理由は何なのだろうか。
コンビニでの防犯効果も期待して、「解禁」
コンビニでのお菓子購入は引き続き「自粛」なのだそうだ(写真はイメージ)
佐賀県警は2007年7月1日から、同県警に所属する警察官約1,500人のうち、地域をパトロールする、交番・駐在所勤務やパトカー乗務の約500人が、制服のままコンビニで買い物できるようにした。これまでも、制服での買い物を禁止する明示的な規則はなかったが、自粛するように指導されてきた。そのため、買い物の際は私服に着替えたり、上着を羽織るなどして対応していた。
そんな状況に対して、現場から「わざわざ職場に戻って着替えるのが非効率」といった声が上がった上に、同県警の生活安全部地域課によると、コンビニの店主などから
「コンビニでの犯罪が多発しており、これまでもコンビニは『立ち寄り所』として指定されてきたが、着替えたり上着を着たりして立ち寄ったのでは、『警官がいる』という効果がない」
といった声も上がり、コンビニでの防犯効果も期待して、解禁を検討することになった。5月から1ヶ月間、県東部の鳥栖市で1ヶ月間試験的に解禁したところ、非常に好評で苦情は全くあがらなかったことから、県全域での導入を決めたという。なお、鳥栖市が選ばれたのは
「県境ということで犯罪の件数が多かったのと、同市は福岡のベッドタウンなので、住民の層が幅広いことなどから」(同)
だという。