対談断った投資信託協会長「クズ」とまで罵倒される

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   金融評論家の山崎元氏のブログ「王様の耳はロバの耳!」の2007年6月15日付に書かれている「逃げた? 投信協会長(週刊ダイヤモンド07年6月16日号 金融商品の罠)」が業界で話題になっている。

会長側がのらりくらりと先延ばし?

山崎氏のブログが業界内で話題になっている
山崎氏のブログが業界内で話題になっている

   きっかけは、週刊ダイヤモンドの特集記事の企画で、山崎氏と投資信託協会の樋口三千人会長(大和証券投資信託委託会社社長)との対談が持ち上がったこと。ダイヤモンドの編集者と山崎氏が樋口会長にアポイントをとろうとしたところ、これがうまくいかなかった。記事では、樋口会長への3つの「公開質問」を掲載している。

   対談がだめになった経緯については、樋口会長側がのらりくらりと先延ばししているようすがブログにも書かれているが、山崎氏はブログの読者への返事の中で、「最初から相手にしないのであれば立派だが、『忙しい』と明らかな嘘を言ったり、『文書ならば答える』と言って様子を見たり、という応対は、取り巻きの出来が悪いのでしょうか。クズですね。」と罵倒している。

「大いに怒っているというほどのことではありませんが・・・」

   日本の投資信託は、信託報酬(手数料)が高い、毎月配分型投信のように受益者(投信を買った顧客)にとって損なのに売れているなど、不思議なことが少なくない。そんな現状から、山崎元氏と週刊ダイヤモンド編集部は、こうした疑問を投資信託協会の樋口三千人会長にストレートにぶつけようと対談を企画した。

   「週刊ダイヤモンド」編集部は

「前回(06年12月2日号「投信」の罠)同様、厳しい内容であることをお伝えしたうえでお願いしましたが、結果的に実現できず残念でした」と話す。山崎氏が自身のブログで指摘しているように、「対談がダメでも、質問状での回答をお願いしたが得られなかった」(週刊ダイヤモンド編集部)

という。

   山崎氏は、J-CASTニュース

大いに怒っているというほどではありませんが、あまりに不誠実ですよね。投信協会長、あるいは大手投信会社の社長として、疑問にしっかり答えることが投信業界にとってプラスになると思っていますが・・・」

という。

   とはいえ、樋口会長側の不誠実な対応に不満をもち、その憤りをブログにぶつけたようだ。

   山崎氏のブログに寄せられたコメントには、

「ちょっとだけ投信協会長さんに同情しています。山崎さんと公の場で討論しようという勇気のある投信業界の人はそんなにいないでしょう」」
「怖いのでしょう。手の内知っている人との対談なんてしないでしょう。」

   その一方で、

「樋口さんのこと、ちょっと調べてみたんです。そしたら、対談形式の記事があって結構なことを言っているんです・・・これが。配分型投信についても批判的なことまでいっている。その人がですよ、逃げるってことありですか?これがあるんだな、日本ってとこは。」

と、樋口会長に対する風あたりも強まっている。

「憶測があり、心外だし、遺憾です」

   J-CASTニュースは、大和証券投信に「山崎氏は『逃げた?』と言っている」が本当のところはどうなのか、聞いた。同社広報部は、

「(山崎氏のブログには)憶測が含まれており、とても心外だし、遺憾です」と答えた。

   「また、樋口会長自身はどう受けとめているのか、については「コメントできない」という。また、この件で広報部が山崎氏と直接遣り取りしたことはなく、「週刊ダイヤモンド編集部を通じて対応してきたので、経緯を含め詳細は編集部に聞いてください」と話した。

   樋口会長は自社(大和投信)ホームページの「あいさつ」のなかで、「アカウンタビリティの高い運用」を常に心がけると語っているが、今回のような対応ではそれもどこかむなしく響く。

   山崎氏は、「会ってみれば案外いい人(お互いに!)だということもありますから。対談できるなら、面白いと思います」と、機会をうかがう。また、週刊ダイヤモンド編集部は「編集部としても問題意識はあるので、機会を見てきちんと議論していきたい」と話している。

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