「96エーカーの高速車線」がうたい文句
「GMの島はとにかく広い」。そんなセカンドライフ住民の話を聞いて、さっそくGMのポンティアック部門が運営する「Motorati」を訪れた。「96エーカーの高速車線」を謳い文句にしているだけあり、広大な島内には、飛行機の滑走路を思わせる幅広の道路が張り巡らされており、快適なドライビングが楽しめる。残念ながら、こちらは地上のみの走行だった。
島内を取材していると、あちこちからエンジン音が響き、道行くアバターからは「お前は車をつくっているか?」「車を見せてくれ」と話しかけられた。
「Motorati」が特徴的なのは、ポンティアックがセカンドライフ運営企業のリンデン・ラボから購入した土地を、自動車文化に興味を持つ住民に対して無償で譲渡したことだ。
06年11月のオープン当初は空き地が多かったというが、いまでは住民による「バックヤード・メーカー」、複数のレース場、ゴーカート場、60年代風ダイナー、ドライブイン・シアターなどが並び立ち、セカンドライフの自動車関連産業の集積地とでも言うべき空間が出現した。
豊富な施設を活かしたオートレースなどのイベントも盛んに行われている。今月4月には「第1回セカンドライフ・オートショー・アウォーズ」が開催された。オリジナル車部門とポンティアックの乗用車ソルティス改造部門の2部門があり、もっとも優れたデザインの車のオーナーに、それぞれ25000リンデンドルが授与されたという。