品質に関して批判や不安感がある、という現実を認めたもの
社長の「認識発言」は、単に言葉を聞いたことがあるという趣旨なのだろうか。同センター担当者は、「(社長)本人に確認した訳ではない」とした上で、単に言葉を知っているというだけでなく、品質に関して批判や不安感がある、という現実を認め、その上で実行中の改善策を示したものという。しかし、ネット上では「壊れやすい」ではなく「意図的に故障させている」との疑念も表明されているが、と質問すると「それはあり得ないです」と否定した。
ソニーの株主総会へ出席し、「戦略的組織革新―シャープ・ソニー・松下電器の比較」などの著書もある筑波大大学院の河合忠彦教授(経営戦略論)は「ソニータイマー」という言葉自体については疑問だとする。「ソニーだけをそういう形で取り上げるのはどうだろうか」といい、他社にも同じ問題はあるという見方だ。しかし「生産よりネットやソフト関連を重視し、品質面がおろそかになった時期があると指摘されている」とし、「タイマー」という言葉が使われる背景は根拠がないことではない、との見方を示した。ただ、その上で「新しい技術に挑戦する潜在力は相当高く、その中で生産面重視の姿勢も現れている」と話し、「今後品質面では改善していくのではないか」とした。