TBS・楽天問題 和解交渉実らず全面対決へ

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楽天の「安定株主工作は特別背任」に、TBSは「名誉毀損だ」

   それでも楽天は攻勢をさらに強め、6月6日には「TBS現経営陣による株式持ち合いなどの安定株主工作は違法行為の疑いがある」として、TBSの株式持ち合い状況を調べるために、TBSの会計帳簿の閲覧を求める仮処分を東京地裁に申し立て、法廷闘争に入った。

   楽天側は「安定株主工作は現経営陣の自己保身が目的という場合が多く、場合によっては特別背任罪にあたる」とまで主張している。これに対して井上TBS社長は「当社と当社取締役の名誉を毀損するような主張は理解に苦しむ」と強い不快感を示している。 仮処分申請について、ある楽天幹部は「(両社の関係が)うまくいって合意すれば、『そんなこともありましたかね』となる」と、事もなげに語った。だが、本気でそう思っているとすれば、楽観的に過ぎる。

   今後、考えられるシナリオは3通りだ。楽天がTBS株を手放すか、逆にさらに資金を調達して買い増すか、現状の20%前後のままに留めるか。6月のTBS株主総会での株主の判断は、楽天によるシナリオの選択に大きな影響を与えることは間違いない。

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