「さくらパパ」こと横峯良郎氏が民主党から夏の参院選に出馬することを表明した。これまで、参院選挙出馬を「ありえない」と散々否定し、ウソをついてきた「さくらパパ」だが、会見では「正式に発表したかっただけ」と居直った。
ずっと前に、民主党選挙パンフ案出来上がっていた
「民主くん」とともにガッツポーズする「さくらパパ」
横峯良郎氏(47)は2007年6月11日、地元鹿児島で小沢一郎代表と出馬表明の会見を行ったあと、同日午後に都内のホテルでもう一度出馬会見を行った。横峯氏は冒頭、
「やっと決心しまして、夏の参議院選挙に民主党から出させてもらいます。出るからには当選するのが当たり前のことなんですけど、頑張りますんでよろしくお願いします」
と参院選に臨む決意を表明した。さらに、
「おかげさまでいろんなテレビとかに出させてもらって、顔も名前も売れてきました。タレント候補とか言われるじゃないですか。私はそうじゃないと思うんですね」
と早々に自身は「タレント候補」でないと強調した。
質疑応答では「自分で商売やってきたし、タレント候補じゃねぇと思うんだよ、と思うんですよ」とあくまで芸能活動やタレント活動をやってきたわけではなく、「政治と生活」を実感する商売をやってきたからこそ、立候補するに至ったと述べた。
しかし、さくらパパは出馬表明に至るまでも「ちゃらんぽらん」だった。各紙の取材に、民主党からの打診や出馬の可能性を否定してきたほか、6月5日のベストファザー賞の授賞式でも、参院選について「でるわけないよ」と完全否定。この日も「やっと決心しまして」と強弁。しかし、6月10日の日本テレビ系の情報番組「バンキシャ!」では5月29日の時点で、民主党の選挙パンフレット案まで出来上がっていた様子が放送されている。つまり、マスコミを「ミスリード」しかねない「大ウソ」までついていたのである。
「気取るのが嫌いで、本音しか言いません」だって!
07年6月11日の会見ではJ-CASTニュース記者との次のようなやりとりがあった。
――有権者からするとウソだと思われかねない発言だったのではないか
「結局、こういう会見で、私がテレビに出て一個人でやるわけじゃないから。出るんだったら出るって事で、ちゃんと今日なら今日にやりたかったんです。それだけです」
――だからこそウソをついたと?
「ウソっていうか、あの、正式に言いたかったんです」
ちなみにこの日に配られたパンフレットには「私は気取るのが嫌いで、本音しか言いません」と書いてある。すでに「出馬報道」の時点で、さくらパパは「本音」で語っていなかったことになる。
さらに「コーチという立場は政治家としてどう活かされるのか」という別の記者の問いには「コーチ経験とかスポーツとか関係ないんです。政治だって生活だと思うんですよ」とした上で、消費税を争点として90年に行われた衆院選で社会党の有川清次氏が地元鹿児島で当選したことを挙げ、
「これすげーなと思って。消費税とかみんなめっちゃくちゃ反対したじゃないですか。だからそういう意味では、コーチとかじゃないんですよ。私も一国民で、普通の居酒屋のオヤジなんですよ」
と最後まで「さくらパパ」節で語った。