折口会長2時間半 保身会見の一部始終

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現場の知識不足が不正請求の原因?

   そもそもの事務所での介護保険料の不正請求の原因についても、コムスン役員が、現場の知識不足だと言い切った。樋口会長は会見の中で何度も「すみません」と頭を下げたが、それは管理、監督が至らなかったためとの考えを強調した。現場が勝手にやったというのだ。ノルマが厳しすぎ、それが現場を追い込んだのではないか、という質問に対してもコムスン幹部が通常企業の努力の範囲だと答え、折口会長は細かくうなずきながら聞いていた。

   コムスンのグループ内譲渡については、厚生労働省の指導に従って「凍結」する考えは示したものの、「検討してから判断を下すが、理解が得られれば最終的にグループ内に移すこともありうる」と未練を残した発言だった。

   樋口社長は、コムスンへの「廃業」処分が出ることに備え、子会社の所属を移すなど事前に準備していたこと、これも折口会長が知っていたことも明らかにした。折口会長は「適法と聞いていた」と答えた。記者から「それは、処分逃れを指示した、と思われて仕方ないでしょ」と詰め寄られると、20秒ほど沈黙し、「結果的にそう見られるかもしれない」と認めた。しかし、介護事業の利益があがらない実態を強調し、「邪心もなく利得行為でもなかった」とした。

   介護事業をグループとしてどうするかを何度も問われたが、自身の父親の介護経験と社会貢献の重要さから、仮にコムスンをグループ外へ売却することになっても、グループ内で介護事業を継続したいと話した。

   会見中「済みません」を繰り返した折口会長だが、記者からは「反省してないでしょ」と質問とも感想ともつかない言葉が何度も出た。折口会長は「すべて出直さなければならない、全力で努力する」とひたすら、グループ内で自分が必要だと幾度も訴えた。

   折口会長の総資産を尋ねる質問が出たが、答えは「把握しておりません」だった。

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