「長谷川洋三の産業ウォッチ」
環境:小泉前首相の独自の見解

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「世界で最大の関心事となっている環境問題を克服するには石油の依存度を下げる必要がある。日本は先進国の中でも最も石油に依存しているが、その弱みを強みに変える努力が必要だ」

    小泉純一郎前首相は4日、東京都内のホテルで開かれた川口順子元外務大臣・環境大臣との「小泉純一郎・川口順子環境を語る」集会でこう強調した。小泉前首相が首相退任後公式の場に姿を見せるのは久々のことだが、会場に入る前私の姿を見つけると「やー久しぶり」と手をあげて声をかけるなど、小泉スタイルは相変わらずだった。

    小泉前首相は「日本は石油がない。だから石油依存度を下げることは非常に重要だ。石油がないからこそ世界で最も厳しい環境規制を設けることができた。環境保護では、弱みを強みに変えることができる。今後、太陽発電や風力発電、バイオマスなど、脱石油の戦略はますます重要になる。原子力は放射能汚染などの懸念などを考えると現状維持が精一杯だろう。自然のエネルギーの活用が大きな課題になる。私はリデュース、リユース、リサイクルの3つのRを提唱した。ただ産業界の一部で提案のあるサマータイムの導入については、政府がわざわざ法律を作ってやるべき話ではない。各社が独自にやってほしい」と話し、環境政策でも独自の見解を披露した。


【長谷川洋三プロフィール】
経済ジャーナリスト。
BSジャパン解説委員。
1943年東京生まれ。元日本経済新聞社編集委員、帝京大学教授、学習院大学非常勤講師。テレビ東京「ミームの冒険」、BSジャパンテレビ「直撃!トップの決断」、ラジオ日経「夢企業探訪」「ウォッチ・ザ・カンパニー」のメインキャスターを務める。企業経営者に多くの知己があり、企業分析と人物評には特に定評がある。著書に「クリーンカー・ウォーズ」(中央公論新社)「ウェルチの哲学「日本復活」」、「カルロス・ゴーンが語る「5つの革命」」(いずれも講談社+α文庫)、「レクサス トヨタの挑戦」(日本経済新聞社)、「ゴーンさんの下で働きたいですか 」(日経ビジネス人文庫)など多数。


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