「喧嘩なんてするつもりはないのだが・・・」
つまり、「つくる会」としては、同会の教科書が内容的に教育委に採用されず、ビジネスを先攻させたために、関係を解消しようとした、と判断しているようだ。実際、「つくる会」の教科書は、02年度供給本については歴史教科書で約1千部、2006年度については約5千部の採択にとどまっている。
扶桑社はJ-CASTニュースの取材に対し、「『つくる会』の動向についてはコメントを差し控えたい」としながらも、次のように述べる。
「(『つくる会』が公表している最終交渉の内容は)正確な表現ではない。そういうこともあり、今後(扶桑社として)公式に見解を述べたいと思っている。現段階では、(事実関係について)申し上げられない」
また、藤岡新会長が「右よりで教育委に採択されない」と扶桑社が述べているとしたことについては、「そんなことは一切申し上げていない」と全面否定している。
「つくる会」関係者は扶桑社のこの主張について、「そんなこと言ったのか?確かに扶桑社はそう述べたはずだ」と驚いた様子を見せている。両者の「すれ違い」は深刻そうだ。この関係者は次のようにも漏らす。
「ずっと一緒にやってきたし、喧嘩なんてするつもりはないのだが・・・」